歴史。

「あれから10年も この先10年も」
私が好きなアーティスト渡辺美里の『10years』の一節である。十年一昔とはよく言ったものだが、モーニング娘。との関係はかれこれ12年半くらいになる。最近ではすっかりご無沙汰になってメンバーの顔すら知らないが、グループにはやっぱり色々と愛着があるわけで。


長文で恥ずかしいので閉じることにした。


ASAYANにおける市井紗耶香の眼力にやられた1999年の夏。モーニング娘。というグループに加速的に嵌って行った1999年秋から2000年初め。最初の生娘。は2000年5月21日の武道館公演。俺をこの世界に誘った娘とのモーニング娘。としての対面は最初で最後となった。彼女にはその後色々と振り回されたが、今となってはいい思い出。


その後、保田圭というチバーズ相方のハイパフォーマンスに嵌り2003年5月に彼女が卒業するまで、ライブにはそれなりに通っていた。最も一番通ったツアーは中澤裕子卒業ツアーとなった2001年の春ツアーのようだが。大阪の夜は今でも忘れられない。


以降、記録を振り返ってみると最後の単独としての娘。コンは2005年9月の仙台公演であった。2000年春から2004年春まで横浜、東京に住んでいたこともあって、メンバーの卒コンにはそれなりに顔を出していたようである。残念ながら吉澤ひとみの卒コンには参加できなかったが、最後の方は惰性だったので、転勤がいいキッカケだったのかもしれない。

2011年。ドリームモーニング娘。が結成されたが、春秋ともにライブに行くことはなかった。この頃と言えば、音楽よりも走ることに関心を持っていて、よっぽど行きたい!というようなライブがない限りは会場に足を運ぶ機会もぐっと減った。事実、2011年に参加したライブは渡辺美里後藤真希だけだし。


しかも、前述の後藤真希のライブでは、俺にとってのドリームが(たった1曲だけだが)復活したこともあって、その時点で武道館ライブが決まっていた?と思うが、その時点では足を運ぶ予定は全くなかった。


俺の中でモーニング娘。を語る上で忘れちゃいけない人物が2人いる。所謂レジェンドってやつだ。なんせレジェンドは俺が生娘した時にはすでに卒業しちゃってたんだから、パフォーマンスを見るチャンスなど1度だってあるわけがない。しかし、しかしである。レジェンドの1人石黒彩が今回ゲストで参加するという。1〜2曲くらいの絡みだとは予想できるが、ここで俺がものすごくみたいユニットの存在が浮かび上がった。あのグループしかないだろ。


初期タンポポモーニング娘。に嵌った後、俺の推しは奇しくも初期プッチモニの3人だが、タンポポのアルバム「TANPOPO 1」は名盤であり、何度もヘビロテしていたのを覚えている。だが、2000年春のツアーで見たタンポポは2人だった。そう、俺は初期タンポポを1度も生で見たことがないのである。


初期タンポポが武道館で見れるかどうかはわからない。だけども少なくとも見れる可能性はある。見せて欲しい。見せて俺を泣かせて欲しい。


そして、もう一つ。石黒彩は事務所の壁を越えた。ならば、もう一度あのステージに市井紗耶香を、と願う。きっと来ることはないだろう。でも、いいじゃないか。そんな夢、希望を抱いたって。


そんな色々な想いを持ちながら、俺は3月10日の武道館ライブに参加しようと考えている。「どうしても行きたい!」という気持ちに傾いてきたのだ。娘。コンでこんな感覚になったのは中澤裕子卒コン以来だと思う。


誰のためではなく、自分の10年のために。3月10日そして3月11日という節目の日を越えたとき、俺はまた一歩先に進むことができるのだろう。