世界の中心で、愛をさけぶ 第3話

幼少時代の朔太郎が自転車の練習をしている時の写真。その裏に涙でにじんだ「約束」の二文字。

自転車こそがおじいちゃんとの「思い出」であり「約束」だった。その自転車のペダルにおじいちゃんの重みを感じなかった時、初めて「喪失」を感じ号泣する朔太郎。


自分にも同じような経験がある。小学校5年生の時、当時一番の親友を交通事故で亡くした。学校で校長先生や担任から話があった時、周りはみんな泣いてるんだけどボクはどうしても泣けなかった。

お葬式には学級委員が参加し、その後個別に母親とお線香をあげに行った。初めて泣いたのは、そこで部屋に片付けられていた将棋盤を見たときだった。

ボクはその友に将棋を教わった。本を読んで勉強したりしたんだけど、結局一回も勝てなかった。いつも一緒に遊んでいた将棋盤。得意そうに将棋を指す友の顔が目の前に浮かんできたその時、ボクは人目もはばからず号泣した。

ボクと友が交わした「約束」は、ボクが将棋に勝ったらその将棋セット(本格的なやつじゃないですよ)をくれるというものだった。お線香をあげに行った時、友の母親には「持っていってください」みたいなことを言われたんだけど、将棋に勝っていないのに持っていくことはできなかった。「約束」を破ることはできなかった。

あれからもう20年近くが経つ。今度、実家に帰ることがあったら久しぶりに会いにいきたいなぁと思った。


今回の山田孝之の演技は本当に良かった。感動したよ。

一方で、病気の兆候を示す右腕のあざ、そして鼻血。いよいよ次回あたりから重い雰囲気になっていくんだろうなぁ。